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2008年1月23日 (水)

手術の日

 手術当日入院にしたのはいいんだけど、集合時間早いよなぁ……朝7時半集合って早すぎ。なので、自宅の家族では色々対応出来なくて、付き添いは弟に会社休んでもらって頼みました。
 付き添いなんていらないよねー、って考えていたんですが、「万が一(ぉ)」の時に家族の同意を得るのに必要なので、必ず立会者は必須なんですと。

 視力検査と眼圧チェック。それと今までの担当医さんに検査用コンタクトを嵌められて目ン玉内部の観察です。
 そして今までの慣れ親しんだ? 外来検査室を後にして、いよいよ入院の階層に上ります。
 すぐに自分の陣地(ベッド)に案内されて持ってきた荷物などを整理して、後は入院フロアの案内とか今日のスケジュール確認ですね。

 9時前に執刀担当の先生の最終チェックです。
 本当は、この病院、当地方では緑内障の権威と言われている有名な先生が院長で、その先生が執刀……の筈が、手術日を確認する土壇場で一日、日を繰り上げて別の先生に変更させられてしまいました。
 それじゃ意味無いじゃん……って事で、こっそり入院前検査の時に「執刀が院長先生じゃなくなってしまったんですが、大丈夫でしょうか?」と、大変失礼な質問を婦長らしい方に尋ねましたら、「新潟からやって来る超偉い名誉教授の執刀ですから全く心配はありません」との事。
 試しにGoogleで名前出てくるかなー、と検索してみると、上位に何故かAmazonとかがぞろぞろと。何故Amazon?と思ったら、かなり沢山の緑内障の本を出していらっしゃるんですね。他の検索結果から何となく「緑内障治療では日本有数」って雰囲気の先生なんですね、おったまげた!

 その先生が、今までの担当医さんとカルテを見ながら相談して、急遽、術式を変える事になりました。

 自分の手術は2番目と言うことで、小一時間間が空くことに。ヤるならさっさとして欲しいのですが。
 10時15分くらいでしょうか、いよいよ自分の順番になってしまいました。
 そろそろ準備を…と、告げられ、あわてて手術着に着替えます。

 ナースステーションの一角に座って、予め抗生物質他の飲み薬を飲まされ、左腕には止血剤を含んだ点滴が着けられます。同時進行で右腕で血圧が。
 「下が110って、高血圧とか言われていますか?」
 「いいえ、未だかつて一度も血圧では注意されたことはありません」
 って事で最高新記録です。
 緊張の度合いが伺えます(苦笑
 深呼吸して計り直したら100ぐらいにはなったんだけど、それでも普段より20は高いです。

 そして、看護士さん達に「行ってらっしゃい」と見送られて3階の手術フロアに。
 緊張のせいではなく、確かにひんやりとして少し寒いの。手術着一枚だし。少しブルッて来ちゃった。

 二重の扉をくぐると、一見、歯医者さんの椅子のようなのが。まああれよりはずっと物々しいのですが。ま、まさか腰掛けたまま手術なの? と思いましたが、座ると電動でフラットに。頭部はさすがにフィット感抜群です。
 心電図を採る電極を取り付けた後、体には厚めの布が掛けられ、これで寒くなくなりました。
 最初に手術する方の目の周囲を消毒され、酸素マスクが固定され、頭にはキャップが掛けられ、手術しない方の目には布が置かれ、さらにその上に手術する方の目の部分がくり抜かれた布が掛けられます。そして(自分ではよく判らないが)瞼を固定するためか、さらに目の形にくり抜いたシールみたいな物を貼り付けられます。
 やっぱり歯医者と違って桁違いに厳重になりまする(笑) やっぱ手術って感じですな(ぉ

 さて。
 手術中は自分の目ン玉で切るところが(近づいてくるメス等)見えるのか、というのが最大の懸案事項だったんですが。

 麻酔は、目ン玉自体の麻酔は、実は目薬を差すだけだったりします。

 ところが次が問題。
 ぐりんとカーブした長い注射針のついた麻酔注射器がッ!
 これを目ン玉の裏側に注射して眼球運動とかを麻痺させるらしいです。
 この針を下瞼と眼球の隙間に刺し込むのは実によく見える! そして、今回の手術で唯一「ぐわわっ!」と仰け反る一瞬であったりします。 “それなりに”痛いです。
 この注射器が、視覚出来た最後の物体だったと思います。もう一回、麻酔と思われる点眼をした後、先生が目を揉むようにしばらくマッサージをします。

 「じゃ、始めようか」
 と言った気がします。
 もちろん、麻酔はそれだけなので、話し声はバリバリに聞こえます。実は手術する方の瞼にも感覚があるようで、色々指が当たる感覚とかはあるんですよね。
 「チクン、としますね」
 と、まず最初に縫合用に糸を角膜?に通しておくらしいです。これが麻酔されていても、つぷん、と痛みを感じます。最後の縫合時にもね。
 そして無言で「何か」が始まった後、あんなに(ぼんやりとだが)眩しく見えていた手術灯の光が、気が付くと真っ暗に。うおお、失明状態??

 痛みで苦痛がある訳ではないのですが、やはりリラックスとはいかないようです。心電図の音がピーッ、ピーッ、って鳴っているのとか、定期的に締め付ける血圧計の感覚とか、やっぱ手術の真っ最中なんだよなぁ……と冷静に思ってみようと努力しようとしたり(笑

 多分、所要時間45分くらい。
 途中「ちょっと痛いです」(※痛い時は告げるように言われてましたので)と言って、終了間際の縫合時に麻酔を追加して、終了時に感染防止の目薬を投入されて、眼帯されて終了。
 眼帯って言ってもアルミ製のプロテクターみたいな奴です。

 手術台が起きあがると、自力で用意された車椅子に移動します。
 後は病室にそのまま連れて行ってもらって、ベッドへ。
 横に寝ると内出血の危険性があるとの事で、ベッドを起こしてもらって手術前に着けられた点滴が終わるのを待ちます。

 点滴終了、11時半。
 その後、12時きっかりに「食事の時間です」と言われて、食堂に歩いて行って飯を食らう驚愕の事実(笑
 手術の後は、麻酔が切れて痛いのを我慢、というのはありませんでした。縫い目?が当たって異物感があって時々ちょっと痛い程度です。

 まあ以前ホームページの日記、という物で書いた事があるんですが、緑内障の部分的な視野の欠けって言うのはなかなか気づきにくいものです。
 失明した部分って、まっ暗くなる訳ではなくて、目がかすんでいるみたいな状態で見にくいな、って感じなのですが実は全然見えていません。人は両目で見て合成画像としているので、見えていない部分に気が付きにくいんです。

 自分は強度近視なのですが、同様の方は要注意。
 たかが近眼、みんなも近視じゃん……とか考えていると実は近視の人は網膜が張りつめた状態(薄く伸びきった状態)になっていて、こういった緑内障の耐力が弱い(視神経のダメージを受けやすい)とか網膜剥離を起こしやすいとか、やっぱりいい事ありませんよ。
 まだアナログテレビを持っている人は、空きチャンネルを映して画面が砂嵐状態にしてください。片眼ずつ、その砂嵐が視野いっぱいになるようTV画面に近づいて見てください。
 画面の中央を見る感じで見つめた時、自分の見える範囲が均一な砂嵐なら良いのですが、中にアメーバーみたいな模様とかべったりグレーに見える面積が見えたりしたら要注意です。目医者さんに「視野の検査を受けてみたい」と申し出た方が賢明です。

 実は緑内障は治療方法がありません。自分が受けた手術も、進行を止めるだけの効果しかありませんの。自分は不幸中の幸いにして花粉症の治療中に“念のため”行った検査で見つかったんですが、だからこうやって早めに発見されないと自覚症状が出てからだと「ほとんど手遅れ」の人が多いらしいです。
 発症確率は1/30。でもそうだと気が付かず「老眼かも」とか思っちゃってる人も多いらしいので、もっと多いらしいですよ。

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